組織の不活性化

組織は生き物です。

良い細胞を毎日生み出し、健康な身体でいる事で企業という生き物は躍動していきます。

逆に、あまり良くない身体の状態では、普段の半分しか成果が出ませんし、じょじょに悪循環に陥り易くなります。

経営者や管理職は日々自分の会社を見まわして、機能不全に陥っていないか見て行かなければなりません。

良い状態でいたいと願いたいものですが、やはり身体と一緒で体内にはあまり良くない状態を生み出す事があります。

毎日、新しい細胞が生まれ変わる人の身体と違い、企業体はマネジメント(管理という意味だけでは無く、社員1人1人のセルフマネジメントも含む)を通して、毎日新しい身体を生み出し、維持し続けなければなりません。

そういったマネジメントの柱になるのが、理念(社会やお客様に対するモノや社内に関するモノ等、様々あると思います)や方針といったものになるのでしょう。

マネジメントは会社が向かう方向においてぶれない基準がなければ不活性化します。

判断の基準が個人(例えば社長や部長個人)の考え方でジャッジされていては、人が変われば判断も変わるという状態を招きます。そしてそういった事も企業の成長を鈍化させる要因にもなりかねません。

しかし、理念に基づく判断であれば、誰が責任者であっても決して判断がぶれません。

ぶれるとしたら、その理念の解釈の違いがある事ぐらいでしょう。

ここで難しい問題がありますが、その理念に共感を示さない人も存在します。そういった場合も組織は機能不全に陥ります。

そういった社員が優秀なスピーカーであったり、とにかく作業は出来るといった社員の場合は関わりが難しいとなるものと思います。

ではどうするか?

トップはこの場合でも理念に基づく判断をその社員にしなけれればなりません。

ただし以下の関わりは持った上です。

しっかりとその社員と向き合い、今後その社員がどのように変わっていけば良いのかを手助けしなければなりません。

それでもそういった行為においても同意出来ない社員には、戦略的な配置転換を行います。

なぜなら、理念に向かい歩んでいく同じグループ内に違う活動をしようとする社員がいた場合、その組織は不活性化状態に陥ります。

人の身体で言えば不活性状態が次第に良い細胞達が不良細胞に浸食されて、がんになるように・・・そんな病気にかかってしまっては企業は大変です。

賢明な社員は新たな働き場所を求めて退職という手順を踏むでしょう。

そしてじょじょに自分たちでは改善出来ないぐらいまで、組織が機能不全に陥る状態になってしまってはもはや手遅れになってしまいます。

組織も生き物です。

ですから日々変化していきます。

ですがその変化は良い成果をいつでも出せるような変化をして行きたいものです。

組織の不活性化の兆しは、トップに社内情報が入りづらくなる、トップの情報が伝わりづらくなる等の事を感じたら、その兆しがあると見て良いと思います。