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教科書に載っていない良い職場とは その97 【会社であっても社員をしつける必要があります】

最近のメディアでは子供のしつけ方についての論調があるので、会社組織ではどうなのかを考えて見たいと思います。

会社組織に所属する人は一定の教養があり、社会性が備わっていると考えます。

しかし、育成する段階になると、なんだかあやふやな育成をしている会社が多いと言わざるを得ません。

物事には、2つの結果があると思います。

ひとつは自然の結末です。

つまり、自分自身の事は自分で決めなくてはならないが、自然の流れの中で発生する結末を予測して行動を起こすのも自分であり、その結果の責任を負うのも自分であるという考え方です。

子供が朝学校へ行く時に、雨が降りそうだと思い傘を持っていくか、どうかの決定は自分に委ねさせます。無理やり傘を持たせる事や、周囲の大人が先回りして準備してあげたら、その子供の学習機会を奪ってしまいます。

職場でもこのような場面は無いでしょうか?

助言はしておきます。

「そのままでは必ずうまくいかなくなるよ」

「もう少しお客さん目線でのプレゼンにした方が良いと思うよ」

しかし、その社員はアドバイスを受け入れませんでした。

結果の責任は本人が負うのが当たり前です。

それを痛感している社員に対して、あなたの言葉が「だから言っただろ」的な支配的な言葉だった場合の、その社員の学びは違うものになるでしょう。

私の助言を聞かなかったからだと我々は思いがちですが、そのようなアプローチはその社員の学びは自己責任から他者責任に移る事もあります。

ひどい場合は、交渉相手が悪いと転換してしまう事もありますので、行動の改善へ向かうチャンスを逸してしまうのです。

ここでの上司のアプローチは3つです。

「共感」、「提案」、「理解」です。

「うまくいかなくて落ち込んでいるでしょう」

「次へのモチベーションも上がらないでしょう」

「少し外で新鮮な空気でも吸って気分転換してみたら」

「ほかの人のプレゼンに同行してみたら」

「今回はこっぴどくやられちゃったね」

「ある意味ひどい目にあっちゃったね」

などの、会話を投げかけて見るべきです。

間違っても、「私の忠告を守らなかったからだ」という言葉は投げかけないで下さいね。

(続く)